こんにちは。鹿児島の焼酎蔵、祁答院蒸溜所の蔵人、南之園です。
前回は、焼酎造りに使ういろいろな“容器”についてお話ししました。
今回はその容器を測る“尺棒”(しゃくぼう)と言われる道具のお話をしたいと思います。

祁答院蒸溜所の焼酎造りで使用する尺棒は、大きく2つの種類に分かれます。
尺棒の種類
1.実寸を測る尺棒

こちらは主に、仕込み甕の醪(もろみ)の容量を測定する時に使用します。
醪の中央に尺棒を差し込み、甕底まで尺棒を着けて醪容量の実寸(深さ)を測り内容量を計算します。実寸尺棒は1.5mまで測定することができます。
2.空寸を測る尺棒

主に原酒の貯蔵タンクやステンレスタンク、木桶などで使用する尺棒です。祁答院蒸溜所にある原酒の貯蔵タンクは深いもので3,782mmもあり、実寸では計測することができない為、実寸ではなく「空寸(くうすん)」を測定します。
空寸とは、貯蔵タンク上部から原酒液面までの空間(空いている部分)を測定することで、内容量を計算する方法です。
空寸棒はトンボ尺と言われT字形をしていて、伸ばすと最大4.0mまで測れます。

手前の尺棒から
1次モロミ 甕用 実寸
2次モロミ ステンレスタンク・木桶 空寸
3次モロミ 甕用 実寸
原酒管理用 空寸
になります。
計測を行い、それぞれの容器毎の検定簿と言われる容量を計算する表を使い、内容量を出します。
焼酎造りのシーズンに入り、毎日この計算を行っていますが、計算は慣れるまで少し時間がかかり覚えるのに少し苦労した思い出があります。
慣れて来たなと感じる今も、計算ミスをしないように心掛けています。
祁答院蒸溜所では、ただいま焼酎づくりの真っ最中です。ぜひ、この尺棒もご見学の際にご覧いただければと思います。お気軽に、お越しください。
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